バードカーヴィング
作品、手前ピンクはT彩夏ちゃん(6年)、後ろ右は智奈美ちゃん(4年)、左は直史君(2年)だ。5,6年生はすべて自分で作り、それ以下は荒削りをし、用意したものを、自分でヤスリですっていくというようにした。予想外にバルサ材が硬く、むらがあった。
直史君は形を切ったり、削ったりするより、色彩を塗って自分の鳥を作る楽しさに夢中になった。
智奈美ちゃんは色彩もボーイッシュな組み合わせを、選び、寒色が多かった。今回の工作中、何度かの質問があったが、すぐに答えられないときがあった、ごめんなさい。安全に仕事を進めなければいけなかったからです。
T彩夏ちゃんは切り、削り、磨く作業に夢中になった。
かつて私が小学生の家庭科で、エプロンを作るとき、ケバが気になり、どんどん切っていってしまい、小さくなった生地を縫い、もっと小さいエプロンが出来てしまった。作品発表の時に、男子に「あっ、フンドシ!」と言われてひどく悲しかったことがある。母に見せられないと思い、ある日学校の帰り道、どぶ川に捨てた。
子供は時には、夢中になり、目標を忘れて、その作業に没頭してしまうことがある。彩夏ちゃんは私のエプロンほどではないが、削り磨くことを楽しんだ。写真を撮りながらほかの子より小さめの鳥を見て、幼い日の、あのエプロンのことを思い出した。
ところでその話は20歳ぐらいの時になって母にうちあけた。ランドセルの皮の匂いの染み付いたエプロンを夕日を浴びながら、人がいないのを見定めて、ドブ川にほおり投げた。子供心なりに、すっきりとした気持ちを持ったが、それからずっといつ分かるか、ひやひやしていた。今ではその川は暗渠になっている。
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