ドイツが舞台の《飛ぶ教室》をNHKのBSでみる
2003年ドイツ映画《飛ぶ教室》をNHKBSでみた。正義先生というあだ名のあるヨーハン・ベック先生とその生徒たちとの聖霊降誕祭からクリスマスにかけての物語だ。
ライプチッヒの寄宿校に行かねばならなくなった12歳のヨナサンが飛行場から学校へと歩く場面から始まる。
マルチン、マックス、クライツカム、ウーリーの仲間たち、寄宿生の6年生と、通学している中学生との争い。思いがけず判ったヨハン先生の過去、そしてそれが東西ドイツの分断と関係していたり。また子供たちが練習している《飛ぶ教室》のミュージカルを反対され、それが思いもかけぬ方向へといくことなど。
教会のバッハの賛美歌を歌う場面はついこの間ミュンヘンで見たものと似ていたし、街並みも学校の校舎も日本のとは違うドイツの学校のスタイルだ。気候も12月末の陽射しだ。ヨナサンが乗ってきた飛行機がルフトハンザだったのもうれしい。子供たちが喧嘩をする町の雰囲気も確かにドイツだ。子供の頃にするようにいわれた罰が礼拝堂のろうそくを掃除するというのも、よく理解できた。
そしてこの映画で感動したのは辛抱強く待つ先生だ。そして子供たちが声を大にして言う「先生は自分で考えて解決するように指導する」ということだ。
子供たちが歌うミュージカルの中で、「友人を作るのには時間がかかる」というフレーズ。そして、全編に流れる《友情》のコンセプト!
かつて、私の友人の一人であり、ドイツ人と結婚した、優秀で、論理的な頭脳の持ち主、水谷寿美子は私が1回目のドイツに行った少し後に亡くなった。私にとっては親友とも言える人だった。ドイツの話をせずに逝ってしまった。たぶん生きていたらもっとドイツの話ができただろうと、この映画でまたダブルで悲しくなった。
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