パステルで花を描く
マナミ、ナミ、ミヅキの順。
マナミは久しぶりのあとりえで、うれしそうに描いた。多色のパステルを使った。多色を使うのは愛情がたくさん注がれた子によくある表現だと感じている。
ナミも漂々として描く。この単純さの中にある幼い時代の絵画表現がいつか、消えていく。子供自身もおかれた環境の中で変化していく。原点とも言うべき花の絵はここに押しとどめられて、存在する。
ミヅキはこの花のように大らかな子だ。長女で若い父母に育てられ、その後に妹たちが生まれるまで、両親の愛情を受けて育つ時間が他の子よりほんのちょっと長かった。だからお父さんが好き。O家の子育ての仕方を詳細に聞いたことはないが、かなりお父さんも育児にかかわっているように感じる。
そのような家庭の子供たちに造形絵画を通じての教育、それはいわゆる情操教育のお手伝いをさせていただいているのも幸せなことだと思っている。
メイコが描いたつる性の植物は時計草なのだが、どうしたわけか、前日には咲いていて、あくる日も咲きそうなものを買ったのだが、おけいこ日の2日間は咲かなかった。私の思いつきで前日に用意したのがいけなかった。もっと前に用意しておけばよかった。仕方がないので葉っぱの一枚一枚をよく見て描くように言った。
私が一時期、日本画の横溝先生に師事していたとき先生は
「小倉遊亀先生が前の皇后様に、芸術の真髄は一枚の葉を見つけることだ」とお話したという。私は最近は日本画を描くことはしていないが、パステルだって、アクリルだって、一枚の葉を丁寧に描くことから始まると思っている。描くことによってその一枚の葉ともう一枚の葉との関係が出来てくる。形と色の関係だ。小倉先生のお話はもっと深いところ、禅問答的なのかもしれないが、葉とういことから思い出した。
ミクはかなり長い時間をかけて描いた。バックの色を何色にするか聞いたところ、2色出した、私もその2色を心で選んでいた。メルヘンなイメージが作れたので、これからの描き方の道しるべになりそうだ。
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