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2008/06/10

二丁目の朝日@Google map

もうすぐ、六月の父の日が近づいているが、私は父が亡くなって3回目の父の日が来る。今年の四月に父絡みの不思議な体験をしたので過去のことだがそれを報告したくなった。

数日前に、グーグルマップで、私の実家の場所を検索したところ、父が亡くなってすぐの2005年12月にマップを見たことがあったが、今回は近くの薬品会社が建て替えで取り払われている写真になっていた。コンクリートのビルはなく、地面が見えていた。あれはあの道路側からから見ると50年ぶり位に夕日が見えた光景なのだ。そして実家の前の私道に白い車がある。赤い点もついている。なんと、救急車だ。父が亡くなる前には何度か救急車で病院にいったことがあったが、何とその日の写真がグーグルマップに写っていたのだ。

庭にはモッコクの丸い木があり、ベランダには白いバスタオルが干され、前のSさんの駐車場には息子さんの白い車も止まっている。裏のMさんの庭にはやはり緑が色濃い、8月末ではないか、だとすれば一度目の早朝に救急車に乗ったときだ。そしてその救急車には父が乗っているのだろうか。人の出入りは見えない。あまりの映像に驚いてしまった。『三丁目の夕日』ならぬ『二丁目の朝日』が見えていることになる。

「おじいちゃん!その救急車から出て来てよ!」思わず私は叫んでしまう。

ファザコンをこの歳になって自認している私なのだが、このような映像こそ心に残る場面と言うのだろう。驚きと同時にグーグルマップが約2年を経て更新されているのを知った。悲しいことだが、皆に見てもらいたいが、個人情報もあり、目黒区のナニガシ町何丁目何番地と言えないのが残念で悔しい気持ちもある。

気分を変えて長野の川上をグーグルマップで検索した。いつも行っている川上村に行く途中の山や川が見てみたかったから。大きな川はめったに変わることはないが小さな川は流れが変わることもある。山も時々地滑りを起こして、竹林が山肌をさらけ出すことも在る。高速道路に面した崖に樹齢を重ねた桜が咲いていることもある。いつも通っている道も脇にそれるとどうなっているかが分かるから、仕事が立て込んで行けない時にはそれを見て楽しんでいる。

ドイツ関係では知人の住所を入れて探したこともある。ドイツは屋根の色が微妙に違うので、その色を目に焼き付けて現地で探した。壁の色は分かるが上空から見た屋根の色はわからないので、それを目当てには探せなかった。またドイツから戻り、面白いことがわかった。私が宿泊していたホテルから外の景色を写生した。日本に戻ってグーグルマップでその出窓のデザインを見て、反対側の私が泊まったホテルの位置が分かった。

いつか年を取ってドイツに行けなくなっても、グーグルマップを検索してその臨場感を楽しむことが出来るだろうとも思っている。もっとも、ドイツは古いものを大切にしているので日本のように極端に変らないだろう。ただし私がパソコンのハード面での変化や操作についていけるか、対応できるかが問題だ。私の脳味噌がマルコメでも信州一でも歯を食いしばってついていきたいと思っている。

ところで、前述の実家のある場所だが、時間と暇のある方は目黒区の救急車の停まっている家を探してほしい。私の不思議な感動を追体験して欲しいから。そして私はこの奇跡的な事実を記録してくださったGoogleに感謝を込めて「二丁目の朝日」という形でブログに残しておきたい。    (2008年4月1日の日記より)

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コメント

ドイツに行っていたのでコメントが遅くなりました。また、旅行先のことをおいおい報告しますね。今日は恒例のビックリ寿司です! 

投稿: keicoco | 2008/06/16 14:58

『二丁目の朝日』の映像、実物はGoogleで見ていませんが、あなたの文章力で脳裏に描くことができました。
感動的です。

投稿: tamayam2 | 2008/06/16 05:41

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