鹿目線でみる我がクラインガルテン
久しぶりに来た、我が家の畑は無事だった。ドイツに行く前に種を蒔き、間引きし、今度来る時はこのような状態になっているだろうとと予想した通りになっていた。そして、鹿にもやられていなかった。
ただ、鹿が来なかったと言うのではない。数頭の鹿が畑のまわりに偶蹄目の足跡を無数に残し、美味しそうな大根や柔らかな葉のルッコラや、親指姫が入っていそうなキャベツや、育ちすぎた赤カブを悔しそうに見ながら、そばに生えているギボシの芽や葉をムシャムシャと食べて通り過ぎただけだ。見てはいないが足跡は語っている。
ここ3週間あまり、私は母の転倒や入院、転院、そして自分の絵画教室の夏の工作の準備、また、いろいろな人とのお付き合いでの大切な書状準備やら、義母の三回忌の法事とで忙しかった。恩師であるトキワ松の笹尾菊枝先生の偲ぶ会にも所用と重なり出席できなかった。
人は忙しければ忙しいほど、やりたいことに気づく。それは私に限ったことかもしれないが、学生時代よくテストの前になると、ビートルズの新しい曲を聴きたくなったし、庭の花の手入れをしたくなったし、教会で聞いた聖書のフレーズを読んだりしていた。それは今でもそうであり、うれしい性格だと思っている。今回の川上はそういった意味でうれしくてうれしくてドキドキしながら来た。
ところで、我が家の菜園はドイツのクラインガルテンと同じ意味合いで作ったと思っている。ドイツのクラインガルテンは住んでいる家の近く、電車の線路際にあるが、我がクラインガルテンは3時間半の時間、車を運転して来ないと来られない。適度な距離で気分も切り替えることが出来るが生活の時間を調整しないといけない。何かのニュースで、ドイツのクラインガルテンは食料自給率のパーセントを上げていると聞いた。確かに主要な駅のそばの線路際には必ずあり、それは小さな区画だが、二人分のサラダを一カ月は作れそうな収穫がありそうに見える。我が家のクラインガルテンは食料自給率には関係ないが、エンゲル係数を上げている? いや上げていない。作ると皆にあげているから。それでもここでの食材に使っているので、健康には貢献しているだろう。
ルッコラは花が咲き、萄立ちしていたが、葉は柔らかくピリッと辛くサラダで食すと美味。時期をずらして蒔いたルッコラが右に出ている。
野薔薇はシラカバに巻き付いて花を咲かしている。近くのMさんはお母さんの介護に忙しくなかなかこちらに来られない。植物はそれを知っているかのように繁殖し、森を覆っていく。自分たちも難しい年令になってきているが、Mさんも体調を崩した時があったようで心配だ。野薔薇は芳しく匂いを放っているが。
鹿に関してのニュースが多い。1ヶ月前に来た時、村の入り口の道路で車にぶつかって倒れていた。近くの野鳥研究者、滝川さんの情報では信州峠で鹿の集団が道路を飛び越えて渡って行ったとも聞く。またこの近くで4時ぐらいにすごい速さで鹿が走っていたとも聞く。
まだまだ、この先油断は出来ない。
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