シラカバの木を切る@keicoco読みを誤る
ここ何日か、親戚の子トモクンと芳州さんと山小屋に来ている。初めの日にはどうしても夕食時間に着くことが出来ず、外で夕食を食べることになった。トモクンはアトピーが時々出るので、なるべく家での食事にしたいのだが、久しぶりの山小屋で食べるとなると9時過ぎになりそうなので外食にしたわけだ。そこで清里、萌木の村のロックで食べることにした。
ロックのカレーは野菜が山盛りでビーフのカレーだ。トモクンもキッズカレーにした。おいしく夕食を食べ、今までやっていた百一匹わんちゃんのビデオが終わるか、食べ終わらぬくらいの微妙な頃合いに、突然照明が一つ、二つと消え始め、「何々?」と思ううちに、ボンドのテーマが流れ始めた。すると怪しい男が真っ黒いサングラスで入ってきた。
怪しさは十分感じられるのだが、ジュラルミンの化粧バックがちょこっと善良っぽい。何をするのかと、あっけにとられていると、風船でキュキュキュっとプードル。そのあとマジックショー!しかもテーブル席でのショー。トモクンにとってのびっくりな一夜となりました。そばにいたグループの人たちは会社を早めに切り上げてこの≪金曜日のダンディー JUNのマジックショー≫を見に来たと言っていた。私たちは知らなかったので、サプライズも重なって興奮。ところがデジカメを持たず、携帯で写真を撮ったのだが、ここ川上の山小屋一帯はソフトバンクが圏外になる。写真が入れられない。後日入れますね。
ところで今日は朝のロング散歩と、午後のシラカバの木を切るのが私の日課だったのだが、以前も≪シラカバの木を切る≫を書いたが、今回もトモクンにいろいろ教えようと張り切って取りかかったのだが、木の傾きと枝の伸びる方向の読みを誤ってしまった。不覚にも木は我が家の電線と電話線にのし掛かった。そこを読んではいたのだが、紐で結んで置いて、こちらに倒れると計算していた。ところがどっこい、そうはいかなかった。焦って、焦ってトモクンに家に入るように叫び、芳州さんに本当は助けてもらいたかったけど、自分の馬鹿さ加減が読めたので、焦りながらも、自分で何とかしようと必死でノコを切りながら、考え続けていた。
「オーマイ、God!」「神様助けて!」「トモクン、じいじに出ないでと言って!」「パソコン切って!」焦りまくってなんだか言ったみたい。
芳州さんは庭に出て来て、冷静になろうとしたけど、「何でこの木を切るの!こっちに切ったら家と電線を切るのは分かっているでしょう!馬鹿じゃない!」そのほか私をいろいろと罵倒した。いつもの喧嘩のパターンの早早バージョンになった。
電線の上にのった木をなんとか枝を引っ掛からせずにこちらに倒そうと考え、芳州さんに押さえてもらっている間に私は家に戻ってロープを持ち出し、近くにある三角の石を探して縛り、木に引っかけた、「オー、ローンレンジャー、ハイヨー、シルバー!」弾みをつけて引っ張ったダダダーン!木はうまい具合に倒れた。ホッ
木は5月の連休前になると芽吹き始め、水を吸って重くなる。また、もう少し経つとチューリップも芽が出て伸び始める。農作業の手前に木を切る仕事をしておきたかった。この木はもう今年の夏には我が家に倒れかかるという読みがあったから、今日切りたかった。でも、手順の悪さや危険を指摘されれば十分、私が悪かったので、土下座して謝った。土下座はイメージがあまり良くないが、私としては大地に謝る気持ちになったからだ。何事もなかったのがせめてもの救い。
「私がワルーございました」 ショボン。
トモクンは私たち二人の会話を家の中で申し訳なそうに聞いていたらしい。ロープを取りに行ったら悲しそうな顔をしていた。そこで一件落着後にトモクンに細い枝を切る森の掃除屋になってもらった。キツツキも森の掃除屋だと教えると、知ってるよと答えた。
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