夢を見る自由
八ヶ岳に来るとよく夢を見る。標高が1400メートルあるので気圧の関係もあるのかもしれない。夢には二種類ある。将来実現したい願いの「夢」だ。それは理想だから、すべての辻褄が合っている。しかし寝ている時に見る「夢」は睡眠中にもつ幻覚であるから、辻褄が合わない。一昨日夢を見た。
短大時代の友人が仕事の傍らいろいろ研究をしていて、その書類を見せてもらっている。私と同じ年の彼女が若い頃のきれいな顔で笑いながら見せてくれ、私はその事を良いなあと思うが、羨ましがってはいない。私自身は旅をしていた。どうしても行かないといけないところがある。ドロドロの崖を降りているが、非常に危険だった。夫の母(姑)が遠くで笑っていると思ったら、私の祖母だった。そして急に原宿の同潤会アパートのような、古く天井が低い、センスの良い部屋にいる。そこに私の母が花や素敵な洋服がかかっている場所にいる。と認識しているのだが、後ろ姿であった。そこで夢は終わっている。
日差しも暗さも映画のようだった。夢から覚めて少し経つと忘れるので、すぐパソコンを出して、ワードに打ち込んでおいた。最近は夢を見なくなった。楽しい夢もあるが怖い夢もある。夢の中に素敵な人が出てきて、幸福感に満たされることも昔はあった。夢を見る自由は今もあると思う。
そして今日はまた都会に戻って年末の用事を片づけねばならない。山小屋を朝早く出るとき、室外の温度は氷点下10度だった。野辺山もマイナス10度、清里大橋はマイナス3度。川上と清里の温度差は夏でも冬でもせいぜい約3、4度だが、今日は7度も差があった。八ヶ岳が雪をかぶっているが、芳州さんは雪が少ないと言っていた。中央道は走っていて太陽の暖かさがぬくぬくとしていた。
NHK・FMで、北山修がビートルズについて話す番組を放送していた。「レクチャー&M選」とか。私が運転をしている間、ずっとビートルズが流れていたので速度も、運転のマナーも快適だった。笹子トンネルや、小仏トンネルでは電波が届かず、音が聞こえなくなるとずっと歌ったり、ハミングしたりして歌を続け、トンネルが出るところで一致させるという遊びをした。小仏トンネルではYesterdayが流れていて、それを続けてぴったり一致させることができた。「ルールールールーイェスターデ―」トンネルを出た!「どうだー、やったー!」
戻ってから今、ウィキペデイアで調べると、Yesterdayが出来た経緯は「ポールマッカートニーが就寝中に夢の中でメロデイが浮かび、あわててコードを探してスタジオで完成させた」という。思いがけず符牒があった。
そういえば私は競馬には全く関心がないのだが、最近の有馬記念でドリームジャーニーという馬が優勝したと、お気に入りの「きっこのブログ」で読んだ。どうも日時の前後関係が分からないが私が夢を見たのは日曜日の朝方だ。私もその馬の名前を表すような夢を見たというのは不思議な気もするが、きっと一連の記事を見て疎覚えがその夢を見させたのかもしれない。
八ヶ岳の山小屋で夢を見る確率が高いのは、標高が高いため脳を圧迫しないで風船のようにふわふわさせるから、脳のしわとしわとが伸びて記憶のドアが開くのではないかと、全くの素人考えで信じている。専門的に言うなら、シナプスがつながるとかあるのでしょうが。
私はどこにいてもできるだけ良い夢を見たいと思っているから、寝る前に頭皮のマッサージをしっかりして、部屋に好きな香水(ベルサーチのブルージーンズ)を撒いて寝ると、星の王子様のような人に出会う夢とか見られるかもしれない。またこのようなことを書くと変なコメントがあるかしら。年末でアクセス数が激減しているから、今年最後の「まあいいか」ということで!
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