Paris & Provins (Ile de France)の旅・Ⅳ
≪プロバンで出会った子供たち≫
パリの周りにはイル・ド・フランスという観光都市がある。その中の一つに中世の城壁が残っているプロバンというところがある。南フランスのプロバンスとは違う。パリの東駅から1時間10分ほどで着く。
パリから20分も列車に乗ると付近は菜の花や大麦、小麦のおおらかな畑が広がり始める。私たちが泊るホテルと思っていたのはいわゆるシャンブルドットと言われる部屋数が少ない、オーナーの家の部屋をホテルとして提供している場所だった。のちに知ったことではあったが、夫妻は歯科医で娘は東洋に結婚して住み、息子は二人まだ独身と言う、そして奥さんが趣味で絵を描いていて、庭にはあとりえがあり、サクランボが
実り、鳥たちが庭に憩い、大変裕福なおうちであった。私は山盛りのサクランボをいただいて、お礼の言葉を言ううち、私は子供に絵を教えていると話した。今まで言ったドイツのいろいろな都市の説明をした。英語が通じたけれど、私の語学力がもっとあれば、もっと楽しく過ごせたと感じた。
町の城壁に沿って歩き、街並みを見ることは楽しかった。坂や石畳を写生をしていて楽しくなった。中世の劇を城壁を舞台の後方に置いて演じるのを 見た。近辺の小学校の生徒たちが遠足に来ていた。私の隣には5歳くらいの子供がママと見ていて、真剣になって怖がっていた。子供たちや外国人にも分かるような筋立てになっていて面白かった。
塔の写生をしていると男の子が何してるの、と聞くので、スケッチブックを見せてあげると、そばに来た。そこは4人も来たら、転がり落ちそうな小山になっているところだったが、遠足の子供が次から次へと見に来て、私は危ないので、さあみんな下に降りてと促した。そして塔の見学を待つ椅子の所で、日本の折り紙の鶴を折ってあげた。すると一人の子が「オリガーミ!」と言って、知っていると言った。そこで3回ほど折ってあげるうち子供たちは私に興味津々になってしまい、15、6人の子供たちに取り囲まれてしまった。
自分の名前を言う子、マイケルジャクソン知ってるか?あなた何て名前?とかが出てきたと思う。多分彼らはフランス語で聴いてきたのだから。私はまるで百済の人と話す聖徳太子のように、一度に3人の子の話を聴いていた。凄いコミュニケーションだった。私はジャパンは日本と漢字で書いて、日は丸に点から始まって太陽だと象形文字を説明してあげた。子供たちは興味津々、また私の名前はケイコと発音して、漢字で恵子と書いた。子の字は子供と言う字だと絵を描いて教えた。
鶴を折る間、子供たちががぎゅうぎゅうくっ付いてくるので、子供たちに「スールポン、ダビニョン、ロンニ、パス、ロンニ、ダンス、」と歌ってあげた。一人だけ分かってついて来てくれたが、あまり続かなかったのは私のフランス語がひどかったからか、それともその歌は日本で言ったら「オドンマ、ボンギリボンギリ、ボンカラサキア、オラント」みたいな、もう子供が歌わない歌なのだろうかと今になって思う。
また、他の歌も歌った。「スユーラシエルド、パリ、モナムールシャンソン、ウーウー」。あの、笑わないでください。凄い一生懸命だったんですから。子供たちは二人ぐらい大人っぽく歌う子がいた。ちらっと見たら、シャンソン歌手みたいだった。そうして恵子ちゃんは小さい時にお母さんに教えてもらう折り紙の鶴が折れないと、泣き出してくしゃくしゃに丸めていた子が、青い目のフランスの子どもたちに折り紙を教えていたのです。
アッと気が着いた時には移動の時間のようだったので、「あなたたちの先生の言うこと聞きなさい!」なんて言って。でも先生たちからはメルシーって言われていたと思う。子供たちを興奮させてしまったけど先生たちも私には好意を持ってくれたと感じた。違うかな!変なおばさんと思われたかな? 子供たちと一緒の写真を取ってくれた。
まあ最後に私もやっちゃたんだけど、「マイケルジャクソンを知っている?」と聞いていた子が、別れ際に私にムーンウォークをして、最後に手を前に合わせたので、私も、クルット廻ってやってしまった。そこを男の先生がにこっと笑って見たのです。しまった!完全変なおばさんになったかも。
その時芳州先生はその塔に登って写真を撮っていた。ホテルに 戻ってその話をすると、「恵子が映っているかもしれないね」 ズームしていくと、居ました、居ました。一丸となって黒く固まっていた。ところで一人、フランスの子供の中に日本のカホちゃんに似た子がいた。どの子と言わなくても、あとりえ・チビッコの子は分かりますね! 一番下の写真の子は別の場所のバラ園で出会った子でIMAGINちゃんと言う子だった。
プロバンで出会った子供たちはどの子も可愛く、元気だった。
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