Paris & Province(Il de France)の旅・Ⅱ
≪旅の計画≫
パリ5泊プロヴァン4泊再びパリ4泊は安全と体力を懸念しての旅の予定だった。ドイツには10回旅行し、アスパラガスと多種類のパンの朝食が頭の片隅にあったが、今回の旅の計画はパリとイルドフランスにした。計画を練る間にはアイスランドの火山の噴火が起こり、私の盛り上がっていた気持ちが萎えたりもして、「行く前にこんなんでどうするのよ!」と考え直し、気持ちを静め、冷静に計画を立て、荷物は持ちすぎないようにし、あとは向こうに着いてから考えようと成田に向かった。
ルフトハンザが夫のお気に入りなのだが、行きは共同便のANAで、帰りの便はルフトハンザ 航空となった。私には12時間の飛行時間のお楽しみは映画のメニューを考えること。どれを見るかを食事と食事の間に予定して置く。このような計画を立てている自分はまさに父のDNAが出ている。前席のシートのテレビ画面では映画を自分で自由に観ることができる。始めに≪マンマ・ミーア≫(メリル・ストリープ主演)を鑑賞。ABBAの曲をエコノミーの席で体を揺らして聴く。その後、≪A Beautiful Mind≫(ラッセル・クロウ)を観る。
≪マンマ・ミーア≫のあらすじは娘の結婚式に、昔の3人のボーイフレンドが登場し、だれが本当の父親かをミュージカル仕立てを織り込みながらつきとめていくというもの。だが私はその本題は≪自分探し≫と気付いた。私も自分探しをしている。ある時は自分探しの旅に出るためにその場から逃げるかもしれない。ある時は何かを犠牲にするかもしれない。3人のボーイフレンドの中で本当の父親は誰かと言うことになる。登場人物たちの過去が若くて好きなことをして生きていた。「Thank you for the muzic giving in to me」 私の人生でも、あの時代に戻れば虹色の絵の具をセーヌ川に流した位のホンワカシタことはあった。「そして私はこれからフランスに行くんだ!」観終ってから力が湧いてきた。
≪A Beautiful Mind≫はラッセル・クロウがジョン・ナッシュという数学研究者を興味深く演じている。観終ると、深い感動を覚える。とだけ言っておこう。あとは何も言えない。言わない。ラッセル・クロウは今まであまり魅力を感じなかったので、グラジュエイタ―しか観ていなかったが、これから考えを変えよう。今回は2本の映画を見たのであっという間の飛行時間だった。こうして機内で映画を見る時間は多分私にとっては至上の喜びなのです。
12時間飛んでドイツのフランクフルトに着き、約2時間の間に入国検査、そして別の便への移動、今度はルフトハンザカラーの飛行機でパリに着いた。飛行機を出てから入国検査や荷物の受け取り、タクシー乗り場までシュミレーションをしていた通りに出来た。感動は静かに心の中に納めて移動していた。私たちの周りではスリに合ったというご注意をして下さる方が多く、私たちは旅の初めはかなり委縮していた。
怪盗ルパンやルパン3世の腕前をじっくり見たいとは思わなかったが、見ることもあり得ると考えていた。そこでエミールの冒険のようにお金は胸ポケットにクリップで留めておこうかと考えたけどけど、それはあまりに子供っぽいと考え直し、3か所に分けて入れていた。そこで始めの2日間はパリのオープンバスツアーに乗って主要なところに行くことにした。それはどこで乗ってもどこで降りても2日間使うことが出来るという観光用のパスだ。観光バスで2日間乗るうちにパリの地図がなんとなく分かってきた。
パリの空の下、恵子と芳州が添乗員だった。ボンジュールしか言わなかったような気がするが、ボンジュールっておはようもこんにちはにも使うのよね。私は時々その事が頭に浮かんで一語さえ滑らかじゃなかった。
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