i文庫で森鴎外を読む
川上村の雪は前回のに3センチ足したほど降っていた。道路の北斜面やカラマツ林などの日陰になった所では白く雪が残っている。その上に動物の足跡がひたすら着いている。一昨日来た時にはレタス畑にキツネが歩いているのが見えた。白い地面だったから分かったのだ。痩せて毛も少なくなって地面を見てショボショボ歩いていた。『なんか食うもんないか、俺、腹へってんだあ』そんな言葉が聞こえてきそうだった。今日ココと散歩した時にもキツネの足跡、ウサギの足跡、ネズミの足跡がステッチをした様に着いていた。キツネやウサギの行動範囲は広いからその足跡から生息数を出す事はできないが、ネズミの行動範囲は狭いからその足跡が生息数と言えるんじゃないかな。3匹か。1つだけわからない足跡があったのは我が家から4軒ほど離れた滝川さんのうちの屋根だ。多分テンだと思うが、詳細はわからない。屋根の脇を縁取るような大きな丸っぽい足跡だ。あの辺はグルっと道が曲がっていて、以前テンとバッタリ会ってしまった所だ。今は冬毛で真っ白なんだろう。テンにも会いたい。こう言う事は願っていると叶わず、何も考えていないと叶う。テンは可愛い顔しているけど獰猛だから手を出したりしたらダメよと教えてくれたのは上田さんの奥さんだ。道を歩きながらそんな事を思い出しながらテンに関する四字熟語が無いかしらと考えた。貂猛愛顔、童顔凶暴、そんなの無い?
さて今日は朝からシジュウカラたちがしきりと来る。他にもカケスが何羽かで、群れている。そしてなんと、リスまでがそのヒマワリの種がベランダの下に落ちているのを狙って食べに来ている。餌入れに種がなくなると、シジュウカラたちが『頂戴な!』と言うようにガラス窓の前で羽ばたきを見せる。『はいはいあげますよ』と私はこぼれるほどに入れる。あと3ヶ月も経てばこのベランダの下の巣箱にシジュウカラの巣ができるのだから。ここに群れているのは去年の連休に飛び立って行った子供たちだ。だから5月に巣ができたかと私が覗いても大丈夫。営巣を放棄する事は無い。もう私の顔はDNAに組み込まれていると言うか、私の顔は指紋承認のようになっていると言った方がいいかもしれない。今朝、何かゴーゴーと音がしてそのうち、ガガガッと、ゴンゴンゴンと音がした。そう、キツツキ襲来だ。家の周りを見回したが、痕跡はない。
また昨日はBSで森鴎外と一緒にドイツに行きパイプオルガンを作った田中正平についての番組を見ながら、森鴎外の『高瀬舟』と『最後の一句』を読んだ。iPadにi文庫を入れたから読めたのだ。高校生に戻ったようなほっとした時間だった。今日は何を読もうかな、寒いのでストーブのそばでもう少し鴎外を読もう。
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