春の兆しとバレンタインデー
雪は道路脇に残り、白樺林の間にはまだ白く残っている。一昨日水曜日に指導した二人絵・コミュニケーション画(私が勝手に名付けた絵の方法)について書くのが先なのだが、ここに来るともう自然に抱かれた感じがして、お仕事はちょっとだけ後回しにさせていただきます。
昨日早朝起きて、ETCのお得な時間帯の朝9時前に中央道に乗ることを厳守できれば、料金は半額になる。談合坂でパンとコーヒーを食し、それからの中央道は私の運転。以前の車の故障は精神的にあまり気にならなくなった。だからと言ってスピードを出したりはしない。例えば120キロとか。木曜日に母の介護施設に行った時に第算京浜で行きと帰りに覆面パトに捕まっている乗用車を見た。行き帰りとも同じナンバーだった。そういうことが頭をかすめたので、スピードは抑えて運転した。甲府盆地を過ぎると八ヶ岳が見えて、山々は白く雪で覆われて、まるでケーキのようだった。遠くから見ているとゴジラの背中のようなゴリゴリが出ているところがあって、なんという山なのか知りたいと思ったが、私は山の名前をいつまでたっても覚えられないので芳州さんには聞かなかった。彼はとても丁寧に説明してくれて夫婦であっても申し訳ない。それなのにすぐ忘れる。映画の話だったら忘れないのだけれど。私が忘れないのはマッタ―ホーンとモンブランと富士山かもしれない。日本の山の名前は何だか似通っている。それに美味しそうじゃない。
毎年続けている今年のバレンタインデーのメッセ-ジを書き、発送手続きもほとんど済んでいるが、文章の段階で、いまいちだった。いくつかのスタイルで考えたのだけれど、地震や原発に考えが及んで、愛を伝えるという、コンセプトが上手くいかず、なんだかひび割れたチョコレートを贈るような気分もした。毎年経済効果も考えて贈っているので、数は多い。昔は馬鹿みたいに100を超えていたが今では抑えている。今年は年をとってきた親戚にも送ったりした。小さい時に私をおぶって子守唄を歌ってくれた叔母にも送った。もしかすると記憶の原点かもしれない。お中元やお歳暮を贈るのと違う意味合いがバレンタインデーにはあると思うのですが、どうでしょうか。
人に死が突然訪れた時にはそのようなことは考えもしないが、明日突然地震などの死が来るかもしれないと1年も考えれば、自分の中にある、固定観念や受け継がれている囚われた考えは捨てようと思う。そんなことを私は考えながらチョコを発送した。中には、送りたいけれど住所が分からずの人もいるけれど、インターネットでできるだけ調べてメールをして確認して送った。だから有名人もいる。毎年もう止めようかという思いもよぎるが、送る人の顔を思い浮かべて発送の準備をすると若い頃の自分を思い出して顔を赤らめたり、胸がドキドキしたりして、2月の寒い時期に自家発電ができることはエコだとまで考えられるのです。永いことしていることなので、もう、誰が本チョコとか、義理チョコとか、営業チョコとかは分かりづらくなっていますが、もちろん夫である豊田芳州が本チョコであることは間違いない事実です。
こちらに来る途中の長坂のJマートではバードフェアをやっていて、鳥の餌を入れる籠や水飲み場の鉄製の置物が多数売られていた。そしてこちらに来て雨戸を開けるとシジュウカラたちが餌頂戴のダンスをする。『はいはい、あげますよ。ヒマワリの種、待っていてね。』 昨日は来てすぐにドアを開けた時にバニラの匂いがした。バニラのビンが地震で割れたのかと思ったが、ビールが破裂していた、ビールも発泡酒だからいろいろな香料が入っているんだと気付いた。何度で凍ったのだろう。
今は何もない森の中だけど、少なくとも花粉は飛び始めた。そして、鹿も清里大橋近くの牧場に出没し始めた。昨日は8頭はいた。探せば春の兆しはあるはずだ。
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