クリスマス工作@2012≪森の中の小さな家≫
12月に入り、教室では子供たちにヨーロッパのアドベントのように工作を教えていた。今年も去年に続き森の中の小さな家であるが今回は円錐の木と雪に似た細かい石を使った。家はその木のサイズに準じたのでかなり小さい作品になる。昨日2回目で出来上がった。
その家を想像するために、「英国のカントリーサイドーさまざまなパブ・イン、民家や町並みー」写真・増田正(1990年集英社刊)を子どもたちに見せてすすめた。「私がドイツに行きたい」という気持ちの原点になっているかもしれない本だ。イギリスでありドイツではないが、昔この本を本屋で見つけた時から総じてヨーロッパをこの写真のイメージで想像し憧れていた。子どもたちにはドアや窓枠、壁、屋根の色の美しさを写真を見せながら話した。そして、いつかヨーロッパに行くことが出来て街を見たとき、先生が言っていた意味がわかるとも話した。そのような希望を持ってほしいともしつこく言った。
私は工作の試作を作りながら、2006年12月に行ったドイツ、ランズベルグのクリスマスマルクトの情景を思い出していた。子どもたちは作品を作り、写真を自分で撮らせた。大人の手のひらに載るほどに小さい作品だが、延べの時間でいうと、5時間かかった子もいた。そういう作品は印象にも残るし、結果として楽しい作品になったんじゃないかと思う。 ヒロトは全くマイペースで作っていった。ビルやはためくポールがはちきれんばかりの世界に広がっていながら手のひらサイズに縮小されて乗っている。ちょっとだけ手伝ったのは旗の布を切るくらいだった。
レイナはイギリスの写真をみて、小さな家々の窓を工夫して描いていた。 誠実に真面目に取り組んでいく姿勢は私の小さい時に似ている。 リホは自分が住みたい家を決めて、最後に鳥の巣を作って楽しんで作っていた。昨日は他の子より早く来て、クラスや学年の中の問題点を指摘しながら作っていった。彼女は以前「リホが虐められないのは体が不自由なことがあるけど、知的な障害は無いからだと思う。」とか「ハハハ、先生、リホが体が不自由って言っても、みんながまわりで心配するほどじゃないよ。生まれた時から慣れているから全然大丈夫よ。」こんなことを言う。あの夜、芳州に話しながら泣けてきた。お母さんと時々お父さんが送り迎えをして、教室に来ている。
アスミはまだ1年生なのだけど、工作も絵を描くことも好きだ。そして教室の中で一人っ子を解消しながら物づくりを楽しんでいる。レイナがお姉さんになり、アスミが妹になっている。
マナミはクリスマスの作品は何回も作っている。自分流に考えて屋根の色を赤く塗ってから雪を付けた。最近年頃なのか口数が減って寂しいが、おばあちゃんを大切にする心優しい子だ。リンは作品を作ってから写真の撮り方が上手だった。不思議な教会も作った。昨日は遅れてきたので、少し急いで作らせました。
トモヤは私の作品を撮って、このほうが良いよと言った。本当に住んでいるみたいなアングルから撮ってくれた。森の中の工場や他にも一つ一つを丁寧に作った。この年頃の男子にこのような、作品に取り組ますのはめったにないことだ。だがいずれ家庭を作っていく人間には大切なイメージ作りでもあると思う。
トモヤも作品を作りながら自分が小さい時にあったことを言って、心理的な洗浄をしている。それでこそ造形教育は情操教育につながらないと意味がない。 最後は私の作品
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