過去の展覧会のキャプション・C
1・花と窓
私は子供たちに花の描写をさせる時にいっしょに窓も描かせます。すると、窓の外のいろいろな風景が描かれます。『元気な太陽と丘』を描く子『雨は降らないでねと、てるてる坊主』を描く子『窓の外の一輪の花』を描く子『すてきなお城』を描く子そこに子供の素直な気持ちが表れてくると考えています。
2・音楽を聴いて描く
あとりえでは時々、音楽を聴いて描かせます。最近では『ケルトピアノ』『女子十二楽坊』『クイーン』などのCDを流して描かせました。子供たちはどこかで聴いたことがあると思いながら、リズムに乗って、楽しく手を動かします。どんなに幼い子でも、その音楽の表情をとらえて描きます。ですから、この作品はだれが上手でも下手でもなく、みんなが良い作品なのです。時間と体力がある子は何枚も描きます。この作品はクイーンの『ボヘミアン・ラプソデイ―』です。
3・子供の悩み
ある日、おけいこに来たS君が『先生、僕やんなちゃうんだ。僕は外で遊びたいのに友だちがみんな、ゲイマー(ゲームが大好きな子)なんだ。どうしたらいいか困っちゃうんだ』私も子供たちに絵を教えていて、よくその問題に直面します。子供が体を動かして遊ぶことが少なくなり、それが絵に表れてくるのです。そのため、私は外で遊ぶ楽しさを少しでも伝えたいと、私の子供の頃の話をしたり、長野の山小屋の話をしています。シカに大根を食べられたこと、サルと出会ったこと、キツネの糞のこと。 その日もS君には山の話をし、彼も家族で行く山と自分を描きました。彼の疑問は片付かなかったかもしれませんが、満足して絵を描き、少し機嫌が直って帰ったように感じました。
4・やさしさと厳しさを学ぶ・豊田芳州
森の中では樹木が光を求めて厳しい競争をしています。これはライバルとの競争です。しかし、森の中に入ると何もないかのようにやさしさが漂っています。樹木の力強い頼もしさでしょう。一方草原でも草花がやさしく迎えてくれます。気を許せる温かさと言えます。しかし、草花は自然環境と過酷な闘いをしています。少ない水分と栄養分に耐えるがまん比べです。森や草原は厳しい競争の場所でありながら、やさしさをたたえています。子供たちが成長する時にもこの二つが必要ではないでしょうか。私は森や草原で撮影しながらこのようなことを学んでいます。
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