過去の展覧会のキャプション・D
1・エピソードⅠ
あとりえに入ったばかりの幼稚園児は落ち着かず、駈けまわったり、疲れたといって、描きかけの絵を投げ出したりすることがよくあります。創作的な楽しさを知らず。ママのそばにいつまでもいたいからです。そこで私は描く時間を15分、20分、30分、40分、50分とおけいこに来るたびに、少しずつ延ばしていきます。ある時はもう少しがんばらせたら描くかもしれないと思えるときにも、ママとの約束の40分だから帰りなさいと『さよなら』します。そういうときは次のおけいこの時はりきります。丁寧に絵の具を塗ったり、落ち着いて描きます。またつまんないと言って描かないときは何か気になることがあるのです。すこし描けると『良い子』と言って頭をなでてあげます。目と目が合って、ほっとして描いていきます。 その積み重ねがとても大切です。
2・エピソードⅡ
私は子供の描く絵には心が出ると考えています。『筆圧』や『筆のタッチ』、『色の組み合わせ』や『もののとらえ方』にその子のその日の気分が出てきます。その子の絵を毎週、続けて見ているとその子の言おうとしている気持ちがなんとなくわかります。 静かにしていたい子は淡い色で安定感のある絵を描きます。 明るく元気な子はダイナミックな表現と濃い色を使います。 エネルギーがありあまっている子はスピード感のある力強い絵を描きます。 かわいいのが好きな子はかわいい動物や人形を好んで描きます。 素直な子はモチーフをよく見て描きます。 マイペースでいたい子は自分が興味があることを描き続けます。そういう時間を作ってあげることで、子供たちはほっとします。絵を通して自分を出せるからです。私は指導者として、その子と心を通わせたうえで、次のステップを踏むのです。
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