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2015/10/12

映画「バグダットカフェ」を見て

映画「バグダットカフェ」のDVDをこの夏休みに見てから、大変気に入り、もう3回見た。映画のお気に入りは人それぞれで自分が良いと言ったものでも友人も良いと感じるとは限らない。と、ことわったうえでこの映画をお勧めしたい。

1987年アメリカで公開され日本では1989年に公開されたドイツ映画です。日本ではその5年後に完全版を再び公開し、テーマ音楽の「コーリングユー」はアカデミー賞最優秀主題歌賞にノミネートされ、80人にカヴァーされている。音楽のアンニュイな雰囲気は主人公ジャスミンの豊満な肉体と共に、アメリカのモハーヴェ砂漠の中のカフェ「バグダット」の雰囲気を醸し出しているといえる。

ネタバレにしない程度で紹介すると、バイエルンのローゼンハイムから来たドイツ人夫婦がアメリカの砂漠の町で夫婦喧嘩を起こし、主人公のジャスミンは疲れ切ってバクダットホテルにたどり着き宿泊する。そのホテル兼カフェ兼ガソリンスタンドのオーナー、ブレンダも家族の問題を抱えている。そのために常に不機嫌だ。そして周りにいる人間もなぜか変わっている。ジャスミンのドイツ人気質が初めは受け入れられないが、それでも次第に理解され彼女はある方法でその地に居着く。小道具としてのコーヒーポットはドイツ人の夫が捨てていったものだが、ある時は店の装飾のように、ある時は物語のスタッキングをするようにカウンターに置かれている。

「フォーリングユー」のメロディーは物語の展開が変わる時に流れる。私が3回目のDVDを見ている時に気付いた。きっと映像制作の手法なのだろう。また撮影をしたのがドイツ人カメラマンだが、私が気に入った場面がある。まだジャスミンがバクダットカフェの風変わりな連中に受け入れて貰えない時に、カフェのドアを開けて入ってくる場面だ。店は夕方で暗く、全体は黒、ジャスミンの服に赤いスカーフ、入ってくる夕陽が黄色だ。いや、スカーフが黄色? スカートが赤? ここの所は私のメモにドイツ国旗と書いてあるので、記憶があやふやだ。取り敢えずスルー。確かなことは全体がドイツ国旗にイメージされていることだ。2008年に監督が映像を直してデイレクターズカット版を公開したというので、私が見たDVDは最新のものなのかもしれない。

そして1つだけ問題があるのはなぜ初めの日本公開1989年の5年後に完全版を再び公開したのかは映像に過剰な描写があるからだ。今では成人だったら常識内であるが、今から20年前では微妙だったのかもしれない。もちろん今では日本も進んだから新聞に映倫カットの文字も見かけないが。終盤に近いあの場面はもしかすると困った場面かもしれない。思春期の子供と見ることはちょっと憚れる。私は美しい人間的表現だと思う。性的ではあるがツタヤの成人映画のコーナーに置かれるようなものでは無い。と思う。人間賛歌として美しい場面だ。ただもしかして私のあとりえチビッコの子供たちでまだ人間的に熟していない感受性がどちらにも向く人たちは、もう少し後になってから見た方が意味がわかるでしょう。ただもう今でも写真や映像に芸術的興味を持っていたら早くは無いでしょう。
この映画の特質とも言えるジャスミン役のマリアンネゲーゼブレヒトはかなり豊満な肉体の持ち主だ。舞台に出ている時に監督に気に入られ採用されたという。日本でも世界中でも、最近は肥ったことは罪悪のように言われてダイエットを目指している人が多い。が彼女の体を同じ同性で見ていると太っ腹な包容力を感じる。そういう意味でもこの映画は時代を超えていい映画だと思う。

秋の陽にコーリングユーが耳に残る。まだ女性のヌードなどのシーンを見たく無い子供らしさを持った人はこの「コーリングユー」の英語の訳を勉強しておくことをお勧めします。そしてDVDを見るのはもう少し大人になってから、でもいつか絶対に見て欲しい。黒人のピアノマンの弾くクラシックも格調高い。
因みにこの映画の原題は「Out of Rosenheim」です。

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