明治記念館の「寄せ植えの芸術展」について
私が指導を受けている寄せ植え教室・バラクライングリッシュガーデンの「寄せ植えの芸術展」が明治記念館にて2月3日から5日まで開催されました。私もこのコンペに参加し今回はなんと「校長賞」をいただきました。コンペはいつも緊張感を伴います。正月過ぎてから緊張していましたが今やっと解放されました。
いつもの教室での寄せ植えはアウトドア向けの作品作りがほとんどですが、冬の時期は蘭を用いてインドアの作品を作ります。特に明治記念館という華々しい会場なので蘭を使うのがぴったりなのです。そしてその蘭に併せる植物は観葉植物になります。私も小正月を過ぎるあたりから植物集めにあわただしくなり、蘭という高価な植物をまだ私のような寄せ植え歴の短いものが扱って良いだろうかと思いながらも、高貴な花の姿にうっとりしながら気に入った種類を少しずつ集めました。併せる観葉植物は園芸店のフロアにあったカラテアマコヤーナを見て釘付けになりました。その植物には思い出があります。私は中学生の頃から観葉植物が好きで、親友たちには本を見せてその好みを話していました。2年生の私のお誕生会に水谷寿美子さんは渋谷に住んでいたので第一園芸でそのカラテアマコヤーナをプレゼントに持ってきてくれました。今から55年も前の当時は観葉植物の本も少なく園芸店でも植物は今のようには多種類はありませんでした。その中のカラテアマコヤーナは私にとっての宝のような存在でした。
その植物が目の前にある以上、今回はこれを使おうと決めました。
バラクラで教わった寄せ植えの基本的な考え方に、英国園芸の大原則として【ツリー樹木・シュラブ潅木・ローズ薔薇・ペレニアル宿根草・アニュアル一年草・バルブ球根】【植物のサイズ】【植物の形状・葉や花の形】【環境と植物・ドライまたはウエット・リッチまたはプアー】があります。全て山田裕人校長から聴いた考え方ですが、この考えを常に頭の中に巡らしながら自分の世界を創ろうと植木たちを自分の植木鉢に並べては図面を描いていきました。
カラテアマコヤーナを主に考えてその裏葉の紫系に標準を合わせて花たちを選びました。途中で花たちに申し訳ないくらい理屈っぽくなりましたが、指導をする先生が私は選ばないような花を勧めるのでその理屈を捨てて従いました。それはピンクの背の高い蘭です。なんだかここまで言うことは可笑しいほどに理屈っぽい! 水谷寿美子が乗り移ったみたいだ。そのピンクの蘭が功を奏して賞がいただけたのかもしれない。
彼女はその後高校3年でアメリカのバークレー大学に進み、ドイツのシーメンスに勤め、ドイツ人のバウワーさんと結婚し、50歳になる前に亡くなった。私が初めてドイツに行った話を彼女としようと思っていた矢先亡くなったことを知った。
こうして今回は選考する先生方に思いがけず校長賞をいただいた。もしかすると2月の世界らん展に出していただけるかもしれないらしい。
世界らん展は2月13日(土)から19日(金)まで東京ドームにて開催されます。
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