ブログネタ: あなたに“きょうだい”はいる?
今年初めての雪が降り始めた。こんなこともあろうかとチェーンは持ってきたが、スタットレスタイヤにしていないので、芳州さんは新しく買ったチェーンの説明書を読み、タイヤに巻きはじめている。
一昨日の夜ここ川上に来たが、今回初めて私の弟を呼んだ。今まで会社人間であったのと、海外での仕事が多く留守がちで、誘っていなかったからだ。英語が堪能であり、中国語、韓国語が苦もなく話せるようで、その他のイタリア、フランス、ドイツ語、フィンランド語も話せる。同じ姉弟で弟はこのように語学力が付き、私はほとんど駄目である。残念だが環境によるのだろう。
高校、大学で国際関係のクラブに属し、出版社の国際部勤務を長年続け、ただ単に一出版社の業務を続けるというよりは海外のいろいろな立場の人たちとの交流を大切にしている。海外での友人がたくさんいる。
パンとサラダ、コーヒーの朝食を食べ、湖までの散歩を2時間近くすると、もうお昼の時間になった。一昨日の夜は清里のロックで弟からカレーやアラカルトの御馳走になったので、今度は八ヶ岳高原ロッジに行った。私はいつも言うのだが自然がたくさんある場所で食事をするのが最高の贅沢だと思っている。ここのレストランでは大きな備前焼の壺に一見無造作に木や花をダイナミックに生けている。それを見ながら川上村の方の山々を見ながらおしゃべりをするのも楽しい時間だ。
会話は話題も大切だが、そこにいる人たちとの間にある、信頼感が大切だ。少しずつ育っていく信頼感、またこの人が語る友人たち、知人たちへの尊敬や愛を一緒に感じるのも、人生に膨らみができて嬉しい。
ところで弟はNOKIAのデジカメと携帯電話が一緒になったツールを使っている。海外からの電話もよく来て、大きな声で話す。まあ、声の大きな声の人には悪い人はいないと言うが、結構声が大きい。弟が語学堪能になるきっかけとなった出来事がある、それは弟の弱みを私が握っているということになるのだが、もうこれほど実力が付いたのならば一つのエピソードとして話してもいいのではないかと思う。かつて弟は麻布中学に通っていたが、中二の保護者面談から帰ってきた母が私に言った、英語がひどく悪い成績で、(確か30点ぐらいだった)どうしようかという。その当時私は海外文通をしていたので、それを弟にも勧めた。
そこで弟はフィンランドのタル・ラフテイネンちゃんと文通を始めそれはかなり長い期間続いた。フィンランドにも行き、サンタクロースの故郷にも行った。その期間に私は結婚し、娘の名前にはフィンランド語のすおみ(国の名前)と、あいか(フィン語の時間という意味)と名付けた。だから弟は娘たちのゴッドファーザーになる。結局、弟は海外文通を通して窮地を乗り切った。
こうして久しぶりに姉弟の旧交を交えるということで、そのことを思い出したが、私には昨日のことのような記憶ではある。母も山小屋ができた当時ここに一度来たが、もう来ることはできない。姉弟で楽しく、仲良くすることが親にとっての願いであろうから、戻ったら今日のことを話してあげよう。
ところで畑は何者かに大根の葉を食べられていた。ルッコラは残っていた。柵を点検したが2か所網の下側がめくれていた、ペグ状の杭を打っておけばよかった、もしかするとウサピョンかもしれない。湖の近くの草はらにたくさんのフンがあったからだ。さて11月17日、午前11時現在積雪7センチ。
私はこちらに来る前に買った、内田樹の「日本辺境論」を読み始めている。16日に売り出され、学芸大学駅前の恭文堂で段ボールから出してもらった。出来たての内田樹だ。昨夜、弟が韓国に行こうと誘うのをどうも私たちが「うん、連れてって」と言えないのは何故かの意味がこれを読むと解けそうなのでがんばって読もう。現在78ページ! 思いのほか読みやすいぞ。
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