映画「ぶあいそうな手紙」を観て

ブラジル南部、ポルトアレグレの街。エルネストは78歳の独居老人。隣国ウルグアイからやって来て46年。頑固で融通がきかず、本が好きでうんちく好き。老境を迎え、ほとんど目が見えなくなった。もうこのまま人生は終わるだけ。そう思っていたある日、一通の手紙が届く。差出人はウルグアイ時代の友人の妻。エルネストは、偶然知り合ったブラジル娘のビアに手紙を読んでくれるように頼む。「手紙の読み書き」のため、一人暮らしのエルネストの部屋にビアが出入りするようになるが……それは、エルネストの人生を変える始まりだった。
映画「ぶあいそうな手紙」公式サイトより一部引用
自宅を見にきた不動産購入者が帰った後、息子が「家を早く売って」と言う。エルネストは「お前が決めるな」と言う。この場面から映画は始まる。
彼が抱えている目の不自由さはいろいろな場面に出てくる。薬を一粒落としても他の何錠かを捨てて新しくセットしないといけない。紙幣を家政婦に渡してもまた確認する。家を出て垣根や塀を手で触ってレストランに行く。目は見えないが色彩は分かるので50レアル紙幣と20レアル紙幣を銀行で赤と青の小袋に分けて入れてもらっている。目は見えないが年齢相応の賢さはある。。
上の階の住民の犬の世話をしているビアと知り合ったエルネストは目が不自由なので手紙の読み書きを頼む。友人の妻からの手紙の読み書きを手伝うピアとのやり取りを家政婦が心配する。郵便局員がエルネストのお金の出し入れを心配する。隣に住む同年代の友人ハビエルとは朝の新聞のシェアをして良い距離で付き合っている。2人がチェスをしながら血圧や血液検査のH ba1c、PSA(前立腺の値らしい)、クレアチニン、などの数値を言い合っている。
友人の妻ルシアは夫が亡くなり手紙を書いてきた。そのやり取りは若い出逢った頃を想像させる。
ピアは手紙の読み書きを手伝ううちに、エルネストの才能に気付いたようだ。ピアは本が好きだ。しかしお金のことではずる賢いやり取りもする。エルネストも金銭などのやり取りは騙されぬよう考えている。ボケてはいない。
ピアの仲間との夜の集会でエルネストは詩を読む。そして踊る。独居老人だったエルネストに青春の光が差し込んでくる。ビアがエルネストにルシアからの返信を読む時が私もエルネストになったように嬉しい。そしてルシア宛のエルネストの手紙も心打つ。
隣人ハビエルは妻が急死してしまいサンパウロに住む娘と暮すことになる。そしてピアは金が必要とエルネストに言う。彼女には悪い男が着いている。ビアは孤独を埋めるためだったとエルネストに言う。エルネストは水道の工事費と偽って息子に金を頼み込む。息子はエルネストの様子を見に来ながら金を届ける。工面してもらった金をピアに渡す。そしてピアは「別のところに住む」とエルネストに別れを告げる。そしてエルネストも旅の支度をする。
ビアに書いて貰った最後の手紙を息子ラミロが読んでいる。そしてエルネストは………?
2019年のサンパウロ国際映画祭で批評家賞、同年のウルグアイ・プンタデルエステ国際映画祭で男優賞と観客賞を受賞した[3]。オエターノヴェゾールの名曲が素敵。













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