2013年7月19日 (金)

明日は

明日羽化する蝉はもう地表近くにいるんだ。
酔った男の足音を聞き
猫の忍び寄る肉球の軋みを聞き
遠くに響く救急車のサイレンを聞いている。
体に痒みが出て寝ることもできない。
明日は羽衣を捨てて裸になる。

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2012年5月 3日 (木)

朝の鼓動

Kainzu

鳥は飛び、追い、さえずり、春を歌う

幾度も巡ってくる暖かい季節

山が煙り、木々が薄緑となり

冬の衣を脱ぎ捨て

春は来る

太陽は地をやわらかく暖め

鳥たちのさえずりがソプラノを歌い

カエルたちはテノールを合唱する

月の夜の水辺に集うその足音

無数のカエルのDNAが星空の瞬きを地上に写す

幾年もつながるカエルたちの習わし

幾年もつながる鳥たちの習わし

そして新しい朝の鼓動

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2011年4月10日 (日)

一枚の桜

いつもの曲がり角で桜が舞っている  去年それを一緒に見た人が今はいないの

桜は待ちに待って咲くのに  いつの間にか散り始める  私は追いかける 桜の花を   

どうして死んでしまったの  いつのまにか居なくなって 悲しいじゃない

生きることの答えも無く  なぜ急に死んでしまったの  答えを出して欲しいわ  

幾枚も幾枚も桜の花びらが散っている  これが答えですと

一枚の花びらが私のまえに舞い降りて  手のひらに乗った  

薄い桃色の桜は白に近い   あの人の答えは白い桜一枚 

いつもの曲がり角で今年の桜が舞っている   たくさん舞っているわ

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